2010年7月23日金曜日

研究セミナー


2日連続のセミナー。
今日のセミナーはTechnicolorという会社で開催されました。
いつもの職場から電車で30分ぐらい離れたところ。
ちょうど城壁の外側です。

An Axiomatic Theory of Fairness
Prof. Mung Chiang (Princeton Univ.)

公平性の評価を行うときによく利用されるFairness Index。
通信ではJain's Indexやα-Fairness Indexなどがよく使われますが、
これの一般化をしようというのが、今日の研究発表の内容です。

具体的には、べき乗のMean関数を用い、公平性の評価式が提案されています。
この提案の面白いところは、べき乗の指数パラメータβを変化させると、
Jain's Indexの式にもα-Fairの式にもなるということ。
つまり、これまでよく使われてきた公平性評価式は、
Chiangの提案式で一般化されたということです。


50年代、非協力ゲームの解を与えるナッシュ均衡を見つけたJ. F. Nash、
60年代、得られた利得を協力者に公平に分配する手法を見出したL. Shapley、
70年代、人間の正義とは何かを記したJ. Rawls、
みんなPrincetonで教鞭をとっていた人たちです。

Princeton大学のChiangが公平性評価式の一般化を行ったのは、
必然の流れだったのかも知れませんね。

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