2010年6月24日木曜日
セミナー
今日は、イタリア広場(Place d'Italie)の近くで開催された
研究セミナーに参加、以下の2件のプレゼンを聞きました。
(1) PacketShader: GPU-Accelerated Software router
(Prof. Sue Moon, KAIST)
PC上で動作するソフトウェアルータにおいて、グラフィック処理用の
プロセッサであるGPUを使ってパケット転送処理を行うというもの。
IPv6やIPsecパケットのように、処理オーバヘッドが増えれば増えるほど
CPUのみで処理するよりも高速になるとのことです。
これは、CPUが64ビットアーキテクチャであるのに対し、GPUが256ビット
アーキテクチャであるため。
処理能力(FLOPS)もGPUの方が高いですからね。
更に、PCIeバスさえあれば、ビデオカードを増やすのはCPUを増やすよりも
たやすいので、スケーラビリティも高いとか。
論文は、SIGCOMM2010に採録されているそうです。
(2) Social Computing Research at GSCT
(Prof. Sangki Han, KAIST)
KAIST(韓国先端科学技術大学院大学)のSocial Computing Labで
行われている研究の紹介。
SNSにおいて、影響力のあるユーザ(Influencer)が本当はどの程度の
影響力を持っているかを、アメリカのソーシャルゲーム会社と協力して
実験で明らかにしているそうです。
他にも、BlogやTwitterにおいて「Agenda Setter」と呼ばれるユーザと
いわゆる「セレブ」の間に、他ユーザへの影響力という観点からどのような
違いがあるか、などを講演。
分野の違う2つのプレゼンでしたが、どちらも興味深い内容でした。
しかし、毎週のように世界の第一線で活躍する研究者がやってきて
セミナーを開催しているLIP6って・・・やっぱりすごいです。
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